車の点検に出したら「バッテリーが劣化してる」と言われて交換を検討している方、見積もり金額を見てビックリしませんでしたか?
カーディーラーなどにお願いすると、100%の安全を考えて純正バッテリーでの見積もりを出されてしまいます。
もちろん、純正ならトラブル等はほとんど考えられないので安心ではありますが、あまりにも高額である場合が多いです。
自分で持ち込んだバッテリーを使って交換してもらう場合でも、工賃が割増しにされてしまうケースが多いと思います。
それなら自分で好きなバッテリーを購入して自分で交換してしまえば安く済ませることができますよね。
作業自体はとても簡単ですので、注意点だけしっかりと守ってDIYに挑戦してみましょう!
ここで言う”バッテリー”とは、エンジン始動やライトの点灯、コンピュータの作動などに使われる補機類用のバッテリーのことを指します。ハイブリッド車やEV車の駆動用バッテリーの場合は素人が交換できるものではないので、プロに任せるようにして下さい。
この記事のコンテンツ
DIY化のメリット
自分でバッテリー交換をする事で、こんなメリットがあります!
- 作業工賃がかからない
- 好きなバッテリーを選択できる
- ボンネットを開ける機会ができる
- ちょっとした達成感
カーディーラーや量販店でバッテリーの値段を調べていると、ネット通販と比べても結構高めな価格設定になっていたりします。
DIYで交換することで新しいバッテリーの入手先を自由に選べるようになりますので、ネットでもなんでも安いのを選び放題です!
僕が今回購入したバッテリーも近所の量販店では2万円超えのところ、ネットでは1万3千円程で購入できましたよ!
作業工賃がかからないのはタイトルにもある通り。具体的にはディーラーなどにお願いした場合、だいたい1,000円~の作業工賃が発生します。
たかが1,000円、されど1,000円。DIYで出来るようになれば払わなくていいお金ですから、立派な節約です。
それから、交換するにはボンネットを開ける必要があります。
「ボンネットなんて買って以来開けたことないよ!」なんて方も結構いるはず。
自分の車ですから、万一に備えてどこに何があるかくらい把握しておきましょう!(車種によってはトランクルームに設置されている場合があります。)
そして意外と大切な「ちょっとした達成感」。
普段やらない事をすると達成感や満足感を得られます。
エンジンが無事にかかった時には何かすごいことを成し遂げたぜ!みたいな感動すらありますよ。
「機械なんか分からないし……。」という思考から「とりあえずやってみようか!」と、チャレンジする精神が培われるかもしれませんね!
実践してみよう
この項では、バッテリー交換を自分で行うための手順や注意点を解説します。
きちんと理解して安全に作業を行いましょう!
注意点
まずは交換時の注意点から。
自動車に使われるバッテリーは、スマホなどに使われるリチウムイオン電池ではありません。
バッテリーの箱の中には正極、負極の電極板と電気を蓄えるための電解液が入っています。
この電解液には希硫酸という液体が含まれていて、もしも箱が破損したり液漏れをしたりで服や肌に触れると危険です。
ですので自動車用のバッテリーを扱う際は過度に傾けたり、落とすなどの強い衝撃を与えることは避けましょう。
もしも電解液が服や肌に付いてしまったら、すぐに大量の流水で洗い流して下さい。放置すると濃硫酸になり、洗い流す際に水と反応して発熱し火傷する危険性があります。
用意するもの
- 新しいバッテリー
- スパナ
- 手袋など(絶縁できるものが好ましい)
- 汚れてもいい服装
- 気合いと根性
工具については車種によって異なる可能性はありますが、大抵の場合はスパナがあれば脱着は出来そうですね。
手袋ですが、バッテリーは当然ながら電気を蓄えてあります。そのため触り方を間違えると感電してしまう恐れがありますので、出来れば絶縁できるものの着用をオススメします。
作業中に車体に触れる機会も多いため、砂ぼこりや汚れが服に付着しやすくなります。汚れてもいい服装で作業にあたりましょう。
それから、バッテリーは小さいわりに結構な重さがあります(普通車サイズで平気で20kg近くあったりします)。
それをボンネットやトランクから乗せ降ろしするので、気合を入れて作業開始して下さい!
バッテリー交換の手順
以下、ざっくりと作業の流れ。画像つきで解説します!
- 固定金具を外す
- マイナス側のターミナルを外す
- プラス側のターミナルを外す
- 古いバッテリーを降ろす
- 新しいバッテリーを載せる
- 固定金具を取り付ける
- プラス側のターミナルを付ける
- マイナス側のターミナルを付ける
1. 固定金具を外す
バッテリーを車体に固定している金具を外しましょう。(この工程より先に2,3を行っても問題はありません)
柱はフック形状になっているので、画像の赤丸内のナットをゆるめれば外せますよ。
外した金具はこんな感じ。
2. マイナス側のターミナル(端子)を外す
車のボディは全体がマイナス極なので、マイナス側のターミナルが繋がっている状態でプラス側を外してしまうと最悪の場合感電死の危険があります。絶対にマイナスから先に!を心がけて下さい!!
こちらも先端のナットをスパナで緩めて外しましょう。
外した状態。ターミナルに触れないように、どこかに固定しておくといいでしょう。
3. プラス側のターミナル(端子)を外す
同じように、プラス側も外しましょう。プラス側はカバーが付いていたりするので、カバーを外してから同じようにナットをゆるめればOKです!
外した後は端子の先端に雑巾などを巻いて、車体に触れないように固定しておきましょう。
4. 古いバッテリーを降ろす
端子を外したら、いよいよ古いバッテリーを降ろします。かなり重いので、腰を痛めたり落としたりしないように注しましょう!
下ろした後の何もないスペース。
降ろし終わった古いバッテリー。
この機会に、バッテリーの載っていたトレーなどをキレイに掃除してもいいですね!
5. 新しいバッテリーを載せる
続いて新しいバッテリーを載せていきます。この時、プラスとマイナスのターミナルの方向に注意しましょう。逆に載せてしまうと、プラスとマイナスを間違えて繋いでしまう危険があります。
こちらは新しいバッテリー。プラスとマイナス、分かりやすく大きく書いてあるので安心です。
載せた様子。
載せ終わったら、取っ手は外してしまいましょう。次回の交換に備えて保管しておくのもアリです。
6. 固定金具を取り付ける
1.で外した時と逆の手順で固定金具を取り付けましょう。
7. プラス側のターミナル(端子)を付ける
外した時の注意点と同様に、マイナス側だけが繋がっている状態は危険です。必ずプラス側を先に繋ぐようにしましょう。
繋ぎ終わったら、忘れずカバーを付けましょう!
8. マイナス側のターミナル(端子)を付ける
最後にマイナス側を繋ぎます。
エンジンをかけてみる
すべての工程が完了したら、エンジンルーム内に工具などが残っていないことをよく確認し、エンジンスタートしてみましょう。
きちんと始動すれば作業は完了です。続いてカーナビやオーディオ等、設定がリセットされていた時のリカバリーを行います。
交換後のリカバリー
バッテリー交換時に補助電源をとってくれる製品を利用していた場合、この工程は不要です!
自動車はバッテリーを一度外してしまうと、電子機器の設定が初期化されてしまう可能性があります。
後々になって「あれ?ちょっとおかしいんだけど……!」とならない為に、電子機器のチェックは行っておいた方がいいですね。
- カーナビの各種設定
- デジタル時計の時間
- リアビューカメラ(バックモニター)の接続設定
このあたりが特に注意したいチェックポイントです。
リアビューカメラはカーナビの設定と連動している場合が多いので、しっかりと確認しておいて下さいね。
古いバッテリーの処分方法
交換後の古いバッテリーの処分方法はコチラの記事にまとめてあります!